カリフォルニアの風

サンフランシスコ日本語補習校通信

平成20年度(2008年度) 第1号

2008年4月5日()

新年度を迎えて

サンフランシスコ日本語補習校 校長 植木 進策

サンフランシスコ日本語補習校では、平成20(2008)年度新学期が本日(4月5日)より始まりました。本校では、今年度から幼稚部を新設し、新しく73名の園児を迎え、全校生合わせ1,212名,教職員数87名という規模で出発致しました。世界でも最大規模の補習授業校として,課題も多くありますが,保護者の皆さまのご協力を得ながら、引き続きサンフランシスコ日本語補習校の教育向上のため教職員一同努力いたしていく所存です。どうぞよろしくお願い致します。

さて,サンフランシスコ日本語補習校は来年度、創立40周年を迎えます。今から39年前、この地に、駐在で来られた方々が、日本に帰った時に備えて、子どもに日本語の教育をする必要性にせまられました。そこで、保護者自らが教師となり、また、理事長となり、教会等の部屋を借りられて始まったということで、まさに手作りの学校でした。それから40年、現在では世界有数の大規模補習授業校になりましたが、その組織の基本は今も変わってはいません。日本政府からの援助や地域社会からの援助はあるものの、借り物の校舎、ボランティアで御願いしている理事会、土曜日だけの教員など、保護者の方々の協力なしではたちゆきません。このように経営基盤が脆弱な中、今まで本校が存続できているのは,過去40年間,その時その時の関係者の方々の必死のご努力で維持継続され、今日があるものと思っております。現在も,また将来においても本校の持つ課題は続くものと思いますが,是非皆様方のご協力を得ながらよりよい方向を探っていきたいと思います。

次に、ご承知の通り本校は、日本の教科書を使い,日本の学校に準じた授業を行っています。しかし土曜日だけの補習授業校で、日本のように一週間に五日かかってする内容を全てこなすことは出来ません。そこで,どうしているかといいますと,土曜日は,補習校の先生が授業を行いますが,他の日は,お父さんやお母さん方が先生となってご家庭で勉強をする方式をとっています。当然,本人は,保護者の方の協力を得て、土曜日以外の日に日本の教科書の学習をすることが大切になります。このことは、多くの時間と努力が必要となりますが、その積み重ねによって、教科書を理解していく国語力がついていくことになるのです。特に低学年ではこのことが重要で、日本語環境をご家庭で作っていただき、保護者の方の読み聞かせや、漢字の習得など頑張って頂きたいと思います。本校に在学するということは、子どもと共に勉強し、苦しみを分かち合い、共に喜びを共有することだと思います。小学部を卒業することは、並大抵ではありません。中学部、高等部はなおさらです。ご家族で話し合い、ぜひ、実りの多い時をお過ごし下さい。

話は変わりますが、補習校の永遠の課題は、教員の確保です。良い先生に、長く続けていただくことが大切なのですが、仕事、その他の都合で、1年だけになってしまう場合も少なくはありません。ここに、そのような先生の最後の3授業日の経営日誌を紹介し、子どもにも、また教員にもすばらしい出会いであったことを感じていただければと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

○返事は短く「ハイッ!」、「ッ!」がつくように指導しました。とても静かに話を聞く不思議な雰囲気の1日でした。

○最後の授業「生きる」というテーマの単元ですばらしい意見が子ども達から驚くほど出ました。逆に勉強になる最後でした。

1年間ありがとうございました。今日の自分は、1年前には想像できませんでした。人生の素晴らしい宝になりました。

※ 補習校の先生をしていただきありがとうございました。ぜひ、また戻ってきてください。